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世界三大美女楊貴妃とは?『楊貴妃 レディ・オブ・ザ・ダイナスティ』を見ればよくわかる!

『楊貴妃 レディ・オブ・ザ・ダイナスティ』のあらすじ

 

中国唐王朝の大きな宮殿に、東ローマ帝国の使臣にして司教が足を踏み入れました。彼は世界中他に類のない広大な国と讃え、壮麗な宮殿に圧倒されました。また皇帝の間には皇帝の愛玩動物なのかトラが居座っていました。そこに凶暴なトラを前に平然と一人の男が現れます。それが玄宗皇帝です。

威厳があり、有能な皇帝に使臣も敬服するばかりです。そんな皇帝は戦争から帰還した兵士の為に、歌(曲)と舞を用意させます。本来ならば戦勝の歌を披露する所、彼は兵士を労る為、そして戦死した兵士やその家族の為に哀歌を用意させたのです。

そしてその哀歌には美しい舞が添えられました。その舞を披露したのが楊玉環です。彼女がのちの楊貴妃となります。

目次

美しく広大な中国王朝を再現

 

皇帝の為には多くの人がかしずいているものです。ですが現実にはその人数は大変なものです。また本作では本当に目立つ俳優陣はごくわずかでもあります。その数人の為に、そういった光景を再現する為、大多数のエキストラが用意されました。中にはストーリーには全く影響を与えない人達も沢山います。

しかしそれこそが歴史劇の醍醐味でもあります。どれだけ「無駄」ができるかで、その世界観がより際立つのです。加えて、楊貴妃という女性の一代記を、映画という短い時間の中にきちんと濃縮させてもいます。

さらに、多数のCGを盛り込むことで美しい映像美を楽しむことができる作品となっていました。

 

国際都市長安を再現している作品は意外と少ない?

当時の中国長安は様々な外国人が国際交流をする都市でもありました。その為、物語では東ローマ帝国の人を始め、沢山の外国人が登場します。かつての同時期の中国史劇では、あまりそういった歴史的要素をドラマや映画に取り入れることは意外と少ないと感じていました。

元は仏教がメインの中国というお国柄もあるのか、キリスト教文化の人達を、ある意味で肯定したりすることは抵抗があったのかもしれません。ただ時代も変わり、映画作品に対してもそういった考えも改まったのかもしれません。それは大変な進歩であり、良い試みでした。

史実がどうであったかはおいておき、玄宗皇帝や楊貴妃は時に、キリスト教徒が口ずさむような言葉を発しており、よりそういったことを感じさせました。

 

穏やかに見える後宮女性の隠れた信念

 

後宮の女性というと嫉妬といった感情を強く前面に出し、バトルをしているイメージが強いことでしょう。ですが本作に登場する女性陣は少し様相が違いました。敵意むき出しというわけではなく、しなやかにそして表面では静けさを保っているのです。

とはいえそれは表向きの姿に過ぎません。皆「誰か」の為に、自らに持てる全ての力を注いでいました。玄宗皇帝の寵妃・武恵妃は母たる年齢の女性ながら女であることを忘れず、同時に息子皇子・寿王のことを第一に考えていました。

しかしその想いが強すぎた為、腹違いの子である皇太子らを死に追いやり、自らの子を皇太子にすえました。しかしそれはすぐに露見し、皇帝への愛を口ずさみながら武恵妃は罪を償う為、自ら命を経つこととなりました。

寿王の妃として、後宮に入ったばかりの楊玉環は、突然の姑の死に涙し、後宮がどういう場所かを突きつけられたのです。

 

寿王の妃から、皇帝の妃へ

 

寿王妃・楊玉環は大変夫と仲睦まじい関係でした。しかし、皇帝も同じくして彼女に惹かれていきます。武恵妃の自害が堪えたこともそれに拍車をかけました。そしてついに皇帝は寿王妃に想いをぶつけようとします。ですがこれに気づいた寿王は、さすがに実父にして皇帝とはいえそれは許せませんでした。剣を携えて皇帝の間に入るほど、彼も玉環を愛していたのです。

ですが、これも当然の事ながら皇帝と寿王の話し合いは決裂します。現実的に、皇帝は自身の持つ権力を使い、玉環を手に入れることは十分にできる事は明白だったのです。それを理解していた寿王は敗北し、玉環のお腹の中にいる子を堕胎させました。

何も聞かされていなかった玉環が初めて絶望した瞬間でもありました。愛してくれていると思っていた夫に、子を無理やりおろさせられてしまったのですから…。

 

楊貴妃誕生、そして悲劇のヒロインへ

かつての夫寿王とは別れ、ついに玄宗皇帝の妃となりました。こうして彼女は楊貴妃となったのです。傾国の美女として名高い彼女ながら、決して政治の事に口をはさむことはありませんでした。あくまで後宮においてのみ彼女は力を発揮し、また時に嫉妬深い女性として皇帝を強く求めたに過ぎません。

ですが皇帝が彼女に夢中になっていたのも周知の事実でした。それとは別に政治の世界では彼女の一族が政治を独占していたのもこれまた事実です。その為、玄宗皇帝にとって最大の汚点となった安禄山の乱が起きると、皇帝に仕えていた兵士ですら、楊一族誅殺を皇帝に求めました。楊一族の楊国忠が安禄山の乱の原因だったからです。

ただ楊貴妃にとっては完全なとばっちりでもありました。しかし彼女はこの先夫である皇帝が国を治めていく為には、自分は死なねばならない事を覚悟しました。そうして夫の為、自ら命を断ったのです。

ちなみに本編では描かれないながらも、反乱を起こした安禄山すらも、史実では彼女の死に大変涙したと言われています。それほど彼女の死は世の人々に衝撃を与えたのです。

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