漫画よみメモ!

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理想のカップルの象徴『ヴィクトリア女王 世紀の愛』 

黄金期のイギリスの女王ヴィクトリア。ですが彼女とて始めから女王たる人物ではありませんでした。幼い頃のヴィクトリアは、早くに父ケント公を亡くし、母ケント公爵夫人にカゴの鳥のように育てられました。

目次

『ヴィクトリア女王 世紀の愛』あらすじ

跡を継ぐ男児がいなかったため、ヴィクトリアに次期王たる白羽の矢が。ケント公爵夫人とその秘書ジョン・コンロイ卿は権力欲しさに彼女を意のままに操ろうとします。

その為、ヴィクトリアの即位が近づくと、ケント公爵夫人とその秘書ジョン・コンロイ卿は摂政政治を認めるよう強行に求めてきました。

しかし、若きヴィクトリアは頑として譲りません。この時よりすでに彼女は一本の芯をしっかりと持っていたのです。

また、ヴィクトリアにはあまた縁談話が巡ってきました。それは王室にとって当たり前な政治的な思惑が絡んだものばかりです。その中には彼女の未来の伴侶となるアルバート公もいました。とはいえまだヴィクトリアとアルバート公の仲はまだよちよち歩きに過ぎませんでした。

 

自立を強く求めたヴィクトリア 

母ケント公爵夫人は、愛人ジョン・コンロイ卿の言いなりです。時として、娘ヴィクトリアよりも彼の言葉を信じ、ヴィクトリアの心を傷つけました。そういった若い頃の出来事があった事から、彼らの摂政政治の要求を突っぱね、ヴィクトリアは即位すると、彼らを遠ざけました。

女として人としても母の支えは必要でしたが、それを犠牲にしてまで行ったその処置はイギリスのの為にもなりました。もし摂政政治を認めていたならば、ジョン・コンロイ卿が実質的に全ての権力を握ってしまっていたからです。

老年の国王ウィリアム4世も生前、姪ヴィクトリアを愛するものの、「王冠を直接渡す(=摂政政治は認めない)」事を強く望んでいたほどでした。

ゆっくりと確実に進み続けるヴィクトリアとアルバート公

元々アルバート公は、ヴィクトリアの叔父であるベルギー国王の甥という立場にいました。その為、ベルギーの国益の為に初めはヴィクトリアの恋人になろうと努力をしていました。

またそれは国を挙げてのものです。ヴィクトリア女王の心をつかむことは、当然ベルギーの国益にかなうのです。

アルバート公は王室の人間となる為の礼儀作法やダンス等様々な事を学んでいきます。この彼のそういった姿はとても斬新に映りました。まるで花嫁修行をするかのような姿だったからです。

女性が君主だと、男性の立場もそうならざるを得ません。男女逆転とはまさにこの事です。

恋だけでなく政治の駆け引きもしなくてはならない

ヴィクトリア女王の側近とも言える政治家は、首相でもあるメルバーン卿です。彼は政治家としてだけでなく、女性の扱い方にも精通していました。その為、女王の良き支援者でもありました。加えて王室とイギリス議会の橋渡し役でもありました。

その為政権交代が起きるとメルバーンは失脚してしまいます。代わってロバート・ピール卿が首相となりましたが、彼はメルバーンのように上手く女王と接することができません。

ある時、女王に仕える女官が身内や友人で固められていることにピール首相は忠告をします。議会側の女官を取り入れることで、議会との橋渡しを円滑にしようとしたのです。ところが女王はそれを拒絶しました。自分の身辺が束縛されることを許せなかったのです。

アルバート公と苦楽を共にするようになる 

女官人事の問題は女王が思っている以上に複雑で重要な事柄でした。女王がピール首相の提案を拒否した事で、議会は紛糾しました。同時にそれは世間にも広がり、反女王勢力が宮殿に押しかけるほどの騒ぎとなってしまいました。

女王はこの事に恐怖し、頭を抱えました。政治的に支えてくれるメルバーンもいなかったので、よりうちのめされていました。

そんな時、彼女の支えとなったのがアルバート公でした。ヴィクトリアとアルバート公の恋は、普通の人と同じように波があり、一時期彼らの距離は遠ざかっていました。ですが辛い時にこそ、温かみがわかるものです。

アルバート公の支えと彼の心の温かさを知ったヴィクトリアは彼とよりを戻し、ついに結婚し彼を正式な王配(配偶者)としたのです。

君主としての自分と女としての自分 

アルバート公とついに結婚したヴィクトリアですが、彼が政治の面でも力を持つようになるのも当然の事でした。しかし女王にとってそれはプライドが許せません。

あくまで自分が君主であって、たとえアルバート公といえども彼の言いなりにはなりたくありません。彼とて決して女王を凌駕しよう等とは思っていませんし、努力し見事な政治的采配をしていました。なので、ヴィクトリアとアルバート公はぶつかりました。

ですが「私が女王よ」と強く出た為、さすがにアルバート公も言い返せません。そんな風に意見が割れてしまった2人ですが、愛が無くなることはありませんでした。

ある時口も互いにきかない2人が馬車に乗った時、銃弾が彼らに撃ち込まれました。しかし女王は無事でした。なぜならアルバート公が身を挺して守ってくれた為です。アルバート公は夫としての役目を果たし、彼女は夫の愛を再確認し、涙したのです。

その後、アルバート公は一命をとりとめましたが、女王は彼を失う怖さを知りました。そのことをきっかけに2人はより親密となり、沢山の子宝にも恵まれ幸せに包まれたカップルとなったのです。

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