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【映画感想】ファーゴでお馴染み!コーエン兄弟おすすめ7本

兄弟監督といえば、映画好きならまず思い浮かべるのは、コーエン兄弟ではないだろうか?

 

ジョエル・コーエンとイーサン・コーエン。批評家の話題に常に上る彼らは、カンヌ国際映画祭、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞を手にし、興行収入も群を抜いている。

好き嫌いが分かれる監督だが、ハマってしまった人は間違いなく全作追いかけている。

今回は、リアルダークな世界にどっぷり浸れるコーエン兄弟のおすすめ映画7本を紹介する。 

負の人間味が感じられる「ブラッドシンプル」

コーエン兄弟の処女作は、「ブラッドシンプル」だ。コーエン兄弟は、コメディーやホラーなどジャンルを問わず映画を撮るが、根底にあるのは人間への尊敬だ。生きている価値などないと思わせるどうしようもない人間も、真摯に描いている。

しかし、その姿は美しいわけではない。非常に歪んでいる。思い切り冷めた目線で愚直にと人間を撮っているところが、コーエン兄弟の作品の面白味に繋がっている。

「バーン・アフター・リーディング」で描かれるリアルな偽物

「ブラットシンプル」以上に、人間を愚かしく撮っているのが、「バーン・アフター・リーディング」だ。

世間の偏見、例えば、「銀行員のあいつは、硬そうだが、実は不倫をしていそう」だとか、「ボディビルダーのあいつは、考えることは筋肉のことばかりだろう」とか。

「ボディビルダーなのに頭脳明晰」なんてキャラクターはいない。

コーエン兄弟の面白さは、限りなく現実に近い偽物を描くことだ。コーエン兄弟の名前を世界中に知らしめることになった「ファーゴ」は、リアルな偽物の代表格だ。

「ファーゴ」の冒頭に流れるセリフは要注目

THIS IS A TRUE STORY(これは実話である)

 

 

この手法は、観客にリアルを与える。しかし、観ている観客は、馬鹿ではない。「フェイクだろ?」と疑いながら見ている。

けれど、観ているうちにコーエン兄弟の術中にハマってしまうのだ。それは、コーエン兄弟が、人間へ尊敬を持って描いているからに他ならない。つまり、「ファーゴ」を観ている最中は、「ファーゴ」の世界では本当のことだろうと信じてしまうのだ。

そして、ラストでフェイクだったことが明かされる。たった一文「これは実話である」と加えただけで、してやられたりと観客は思ってしまうのだ。そういった、映画マジックがコーエン兄弟は成立してしまう。

「ノーカントリー」を読み解くには、セリフの一言も聞き逃してはならない

ハビエル・バルデム演じる無慈悲な殺し屋シガー。彼が出てくるのは「ノーカントリー」という映画だ。

「ノーカントリー」は、少々難解で、きちんと理解するには画面の隅から隅まで観ていないとならない。また、セリフも聞き逃してはいけない。

「ノーカントリー」は、観せすぎない映画だからだ。映されていない部分が多いからこそ、観客は想像する。観客は、観ながら考え、家に帰ってから考え、さらには、翌日もう一度映画を観にくるかもしれない。

丁寧な説明は面白くいない。しかし、逆に、観せなさすぎると意味不明になる。その点、「ファーゴ」は絶妙なバランスで各シーンが配置されている。

それを最大限に踏まえたのが、「バートンフィンクだ」

「バートンフィンク」は、謎が多すぎるサスペンス映画

観せすぎないを最大限に踏まえたコーエン兄弟の映画といえば、「バードフィンク」だ。

ある脚本家が泊まるホテルには、奇妙な隣人がいる。名前は、ジョン・グッドマン。彼はホテルを燃やし、ショットガンを打ちまくる。

視覚に入ってくる情報は、ただの銃撃戦だが、記憶を辿ってみると、これは本当にジョン・グッドマンが起こした事件なのだろうか?

銃撃戦が起る前に映し出された、絵の意味は?岩の描写は何だったんだろうか?

もしかした、これは主人公の妄想なのか?それとも、主人公が実は銃撃戦を起こしているのか?

―――最初からあんな隣人は存在しなかったのではないだろうか?

答えは提示されない。それは、コーエン兄弟監督作品ならではだからだ。

納得がいかないなら、何度でも観ろ。答えは必ず作品内に隠されているとばかりに謎を残して「バートンフィンク」は終わる。

それは、コーエン兄弟好きには最高の贅沢かもしれない。観客は、コーエン兄弟にとっては探偵なのだ。映画作品内に散らばったピースをはめ込んで作品を組み立てるのが、彼らの作品を観る面白味なのだ。

「ビッグ・リボウスキ」で唐突に訪れる死

コーエン兄弟監督作品では、死は唐突に訪れる。意味もなく急に死んでしまう。映画で死を言えば、重要な役割を担っているはずなのだが、コーエン兄弟にとっては関係がない。あっさりと死ぬ。それは、現実と変わらない。

コーエン兄弟監督作品には、スティーブ・ブシェミという俳優がよく出てくる。彼は、よく死ぬ俳優として知られていて、やはり「ビッグ・リボウスキ」でも死んでいる。死に方は救いようがないほどあっさりとしていて、コメディであってもいたたたれない。そして、スティーブ・ブシェミの死は「ビッグ・リボウスキ」の話の筋を変える力があるわけでもない。

そういった、意味のない死は、コーエン兄弟が求めているスタイルなのかもしれない。

「バーバー」で見せつけられる尊い人間の最も愚かな部分

「バーバー」は、主人公の一人語りで進行する。お馴染みの唐突な死はあることにはあるのだが、観客にさほど衝撃は与えない。

そして、話の終わりまでその死を引っ張って「バーバー」のストーリーは展開していく。

最後には、観客の頭を真っ白にさせる結末が待っているが、ずっと引っ張り続けた死は全く関係のないという、もの凄いスパイスを利かせている。

コーエン兄弟は、「冷たい目線」で主人公を撮り続けているのが如実にわかる作品だ。 

まとめ

 

初コーエンとなった人は、好き好きが極端に別れると思う。

嫌いと思った人は実は幸運かもしれない。好きなった人は、人間の嫌な部分をこれでもかと見せつけられるのだから。

おそらく、拒絶しながらも中毒になってしまうことだろう。

 

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