ハリウッドの思う壺

主に漫画についてまとめています。

ちょいちょい怖いゾンビ映画「ゾーン・オブ・ザ・デッド」

セルビア、パンチェボ地域。その近くの小さな駅に、軍が秘密裏に運ぶ有毒ガスの車両が。

しかし、そんなガス車両の事など知らないのか、ふざけた軍人が駅員につっかかり、つい発砲。しかも運悪く、その流れ弾がガス車両にあたってしまい、ガス漏れ発生!

ゾーン・オブ・ザ・デッドあらすじ

その駅にいた殆どの人間がガスを吸い、死んでしまいます。しかし、死んだはずの彼らはどういうわけか息を吹き返しました。

ただ、彼らの姿はもう「人」ではありません。そう、ゾンビとして蘇ったのです。

そしてその感染は瞬く間に街中に広がっていって……。

事情を知っている人が見ると、意外と面白い

インターポールの捜査官にして、「伝説の男」とも言われるレイエス役をケン・フォリーが演じています。

彼は『ゾーン・オブ・ザ・デッド』を作ったホラー映画巨匠ロメロ監督のゾンビ作品によく顔を出す人物。

またストーリーの中で出てくる会話等を聞いていると、多くのゾンビ作品を彷彿とさせるものが多くあります。

「ショッピングセンター?そりゃダメだ」

等がまさにそうです。それは巨大ショッピングセンターに立てこもってゾンビと戦う、ロメロ監督の「ドーン・オブ・ザ・デッド」(2004)のことを指していました。

尚、本作「ゾーン・オブ・ザ・デッド」では突如としてゾンビが出現した事による、場当たり的な対応や戦闘を描いています。なのでそんな「奴ら」を倒す武器もある程度限られています。それがむしろ恐怖をそそっているのです。

 

「伝説の男じゃなかったの!?」と突っ込みたくなる

新米女刑事のミーナは、囚人を護送する任務を担っていました。それを「伝説の男」レイエスらが補佐します。

新人に優しく、時に豪快に指導するレイエスらに、ミーナはタジタジです。拳銃よりパソコンの方が得意な彼女には、この任務よりも、その男の相手をする方が大変そうに見えました。

しかし、いざゾンビが現れて、率先してレイエスが守ってくれるのかと思いきや、全然レイエスは銃を使いません。

昔のトラウマとかで撃てないようで、全然ゾンビを倒せないのです。

視聴者目線でも、「伝説の男」という安心感は完全に消え、「早く撃って!」と言いたくなるほどのもどかしさを感じます。かえってこれが恐怖を増していました。

謎で変な人物が多い本作だけど…

ゾンビ映画に常識を求めてはいけませんが、個性的なキャラクターが多いのは事実です。

レイエスも伝説の男の割には戦えないですし、妙にゾンビに詳しい護送囚人や武装したサイコパスな狂信者の男等、名前も立場もはっきりしない人が多くいます。

これは、ホラー映画なので「わからない」ことで恐怖を増幅させようとしていたようです。

確かに、現実だったなら、何かの恐怖に突然襲われた時、自分の周りの人間が知っている人だけとは限りません。むしろこれが正解と言えます。

同時に、その変な人物達の活躍が意外と大きく、レイエスらを結構助けてもくれます。時に日本刀やランチャーなど、どこから持ってきたわからない狂信者の武器を使って、ゾンビをばったばったと倒してくれます。

昔のトラウマで戦えないレイエスよりも、よっぽど安心させられるキャラクター達でした。

あれ?新人じゃなかったの?ミーナさん…

「伝説の男」であるレイエスが予想以上に使えない為、それを口に出さないまでも新人刑事のミーナは自分で戦わざるをえません。

恐怖しながら、銃を構えていた彼女でしたが、本作を通して一番成長したキャラクターとなりました。

初めはレイエスに頭も上がらない彼女も、物語終盤にはレイエスと対等、むしろそれ以上の精神力を鍛え上げました。彼女の目つきも、終わりにはレイエスを凌駕していました。人間そうせざるをえない状況に陥ると変わるのかもしれません。

加えて、銃の腕前もかなり上達しました。最終的に囚人を逃してしまいますが、それは決して「逃げられた」ではなく、「(あえて)逃した/逃げるのを止めなかった」でした。

現実の刑事がそんなことをしたら大問題ですが、もはやレイエスの判断を仰ぐことなど考えないほど、彼女は自分で判断するようにもなりました。このゾンビ事件の裏に隠された何かを突き止める為には、囚人は解放する必要がありそうでした。

ゾンビが出てくる個性的な映画といえば

ゾンビが襲おうとした人間が美少女で恋に落ちてしまう話。決して愛し合えない2人に切なさを覚えます。

チキンナゲットにウイルスが侵入し、小学生がゾンビになってしまう話。頭を空っぽにして見れる笑えるゾンビ映画。

女性しかゾンビに感染しないというあるようでなかった面白い設定。B級ゾンビ映画として楽しめる。

ソンビ映画らしいグロ描写と珍光景

ゾンビを倒すにあたっては、どうしてもグロい表現にならざるをえないのは当たり前です。またゾンビが突如出現したという状況をある程度忠実に守った為、様々なシチュエーションの人物がゾンビとして登場しました。

毒ガスから身を守っていた防護服の人物(一次感染者)や軍人、また入浴中だった女性など、感染時の赤裸々な描写も多くありました。

また特に印象的だったのは、まずは物語ラスト、ゾンビを操り(言葉ではなく、奇声で)命令をするような一次感染者です。それと、彼に従う無数のゾンビ達が魚市場の如く、日向ぼっこをしていたところでした。

生きているのか死んでいるのかよくわからないゾンビが大量に、地面で仰向けになっていたシーンで、これにはぎょっとさせられました。

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